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カッツェ平野

カッツェ平野
詳細
タイプ土地
種族アンデッドなど
所属所有者無し。→アインズ・ウール・ゴウン魔導国*1
所在地エ・ランテルの南東。
Media
登場作品web 書籍

概要

カッツェ平野とは、エ・ランテルの南東、竜王国の北西、バハルス帝国の南西に位置する呪われた地である。かなり広い平野であるが、人のみならず、生き物の類が何一つ生息しないとされている[1]
アンデッドの多発地域であり、スケリトルドラゴンなどの強力なアンデッドが出現することがある。
呪われていると評されるのは、平野にアンデッドに味方するような邪悪な意思を感じさせるから[1]

多少の起伏はあるもののほとんど平坦な大地だが、一年を通して平野全体にいつでも薄い霧が立ち込めているため、平野を見渡すことができない。この霧は天気、気温、季節に関係なく平野に留まり、平野に存在するアンデッドを隠している。それに加え、霧自体は無害だがアンデッド反応を持っているため、アンデッド探知が無効化されて、奇襲を受ける冒険者が数多くいる。この薄霧は、リ・エスティーゼ王国バハルス帝国の戦争が行われる日だけ何故か晴れて、アンデッドたちも姿を消す。

霧から彷徨い出るアンデッドは非常に少なく、被害が出たためしはほとんどない。逆に言えば、この地に発生したアンデッドは霧の中に蓄積され続けるということであり、アンデッドを放置し続けるとより強いアンデッドが発生する傾向があるので、この平野には強大なアンデッドが出現する土壌ができてしまっている。そして強大なアンデッドはえてして高い知性を持つ。本能的に霧の中に居続けようとする低位のアンデッドと違い、生者を殺すために平野の外に出てくる可能性がある。*2

それを防ぐ為、王国の冒険者や帝国の騎士、ワーカー*3達が共同で掃討を行っており、帝国と王国が共同で物資を運んでアンデッド退治を行う者達を支援する為の小さな街(ヴァディス自由都市*4)を維持している程、この地でのアンデッド掃討の重要性は高い。*5

この土地の領主はいないものと思われる。その後、アインズ・ウール・ゴウン魔導国の領地となる。*6

web版

アンデッド反応がある薄霧についての描写はない。何らかの理由で書籍版で薄霧が追加された模様。

建造物など

  • アンデッド反応を持つ霧
    • 無害だがアンデッド反応を持っているため、アンデッド探知が無効化されて(周囲からアンデッド反応が出てしまう)、奇襲を受ける冒険者が数多くいる。
    • この薄霧は、リ・エスティーゼ王国バハルス帝国の戦争が行われる日だけ何故か晴れて、アンデッドたちも姿を消す。
  • 数百年前の崩れた建造物
    • いくつかあり、元六階建ての尖塔や厚い塀だったものが瓦礫となっている。
    • web版では崩れ落ちた尖塔等の建築物についての描写はない。web版には存在しないのかもしれない。
  • カッツェ平野駐屯基地
    • 丘陵地域にバハルス帝国が数年かけて築いた、カッツェ平野駐屯基地。
    • エ・ランテルへ攻め込むための拠点であり、王国の数十万の兵に対する、籠城戦を考慮した巨大要塞である。
    • 王国はこれに対して何の対処をすることもなく建造を許してしまっており、自国の余裕の無さや、まとまりの悪さを帝国に晒している。 *7
  • 小さな街(ヴァディス自由都市)
    • 『ヴァディス自由都市』がスマホゲーム「オバマス」で登場した。
    • 王国と帝国の両国共同で作られた街。人口は少なめ。対モンスター用の頑丈な壁で囲まれている。エ・ランテル南東、カッツェ平野北の街道沿いにある。
    • 王国と帝国のどちらにも属していない、アンデッドと戦うための最前線都市[2]
    • 王国と帝国はアンデッドの脅威や、諸外国の糾弾を避けるために、共同でアンデッド討伐のために都市を一つ作るに至った。この年には神殿からの資金も入っている[2]
    • 神殿に所属する神官が治癒魔法を使った際に貰う謝礼、お布施など多くの資金が流れている。冒険者の規則[3]で自由に治癒魔法を使わせないようにしている理由[2]
    • 規模は小さく人口も少ない[2]
    • 市壁は銅板が内部に組み込まれた頑丈な作りになっている[2]
    • アンデッド討伐のために、アンデッドと戦う技術を持つ様々な物たちを内包している[2]
    • 各種神殿勢力、冒険者、帝国騎士の舞台、傭兵など[2]
    • 市壁の扉には、四大神[4]やその従属神などの小神たち多種多様な成員が彫りこまれている。分厚いがそこまで大きくない[2]
    • 魔導国建国後、王国と帝国は支援から手を引く予定だった[5]
    • 神殿勢力は都市から手を引いた場合、アンデッド(魔導国)がカッツェ平野を支配する危険性を黙認したと言われかねない[5]
    • 単独の支援だけで維持は難しく、報酬の削減、優秀なワーカー離れ、アンデッド掃討が滞ることで強いアンデッドの出現が高まる、最終的に都市の放棄するような状況に追い込まれるだろうと予測していた[5]
    • 一旦魔導国の動向を知ったうえで、今後都市をどうするか決定するべきとしていた[5]
  • 折れ塔(おれとう)[6]
    • カッツェ平野には七つの崩れた塔が点在し、ヴァディス自由都市からの距離に応じて一から七までの番号が割り振られている。
    • これらの塔は非常事態時に立てこもれるよう補強されており、探索時の安全拠点として利用される。
    • 一番折れ塔は都市に最も近く、アンデッド討伐が頻繁に行われるため、比較的弱いアンデッドしかいない傾向にある。
    • 探索の基本戦略は、一番折れ塔周辺のアンデッドをまず狩り、安全拠点を確保すること。
    • 遠方の四番から七番の折れ塔にはいくつかの冒険者ワーカーが協力して大きなチームを作って向かうのが基本[7]
    • 折れ塔は中ほどから崩壊した謎の建築物の残骸。元々の高さや建設国、目的、崩壊理由は不明。周辺には他の建築物が存在しない。残骸は広く飛散し、人間の背丈ほどの岩が墓標のように大地に突き立っている[8]。内部構造と機能:
    • 内部には十分な食料が備蓄されており、外敵から身を守るための立てこもりが可能。
    • 頑丈な扉は定期的にメンテナンスされ、さらなる崩壊を防ぐ補強も施されている[8]
    • 塔内部には旗を揚げる仕掛けがあり、以下の2種類の旗が存在:
      1. 使用中を示す旗: 生存者が塔を使用していることを示し、アンデッドと間違えられるのを防ぐ。夜間や混乱状態での誤認による悲劇を避けるため[9]
      2. 危険警告の旗: 強大なアンデッドが近くにいることを知らせ、立てこもっていることを示す[10]
      3. 旗がどちらも上がっていない場合、周辺に倒されていないアンデッドが潜んでいる可能性があり、接近には注意が必要[10]
    • 塔は小高い丘の中心に位置し、飛散した巨石などにより視線が遮られる場所が多い。霧がある場合でも、上空であれば視界が得られる[10]
    • 周囲には気でできた簡単な柵(壁)が設置されているが、隙間が意図的に空けられており、外部からの内部確認が可能。
    • 小型アンデッドの侵入を完全に防ぐことはできない(カッツェ平野の幽霊船(上)-059)。
    • 他の拠点では、先端に布を垂らした木の棒が設置されており、その真下に落とし穴がある(カッツェ平野の幽霊船(上)-058)。
      • 落とし穴は知性の低いアンデッドを捕らえる単純な罠で、杭は埋め込まれていない。これは、恐怖や混乱で逃走する生存者が誤って落ちるリスクを考慮した設計(カッツェ平野の幽霊船(上)-059)。
      • アンデッドに追われた際の時間稼ぎに効果的(カッツェ平野の幽霊船(上)-059)。
    • 入口
      • 分厚い木の扉で、鉄の鋲(びょう)などで補強されている。
      • 都市から資材を運搬した者達の苦労をうかがわせる作りになっている[11]
      • 扉のサイズは大型のアンデッドの侵入を少しでも防ぐため、人にとっても若干小さいと感じる設計。
    • 死体を埋めるための道具が備えられている[12]
    • 死亡した者を漁る行為には以下の三つの理由がある[12]
      1. 有益なアイテムの回収
        • 生存者にとって有益なアイテムを確保する。
      2. アンデッドによるアイテム利用の防止
        • アンデッドが有益なアイテムを身に着けるのを防ぐため、可能であれば武具も砕く。
        • ただし、すべてを奪うことはせず、家族や親しい者に渡すことが慣習とされている。
        • 埋葬時には、必ず一つ程度の装身具(アクセサリー)を身に着けた状態にする。
          • 理由1: アイテムに執着することで生まれるアンデッドを防ぐため。
          • 理由2: 旅の途中で倒れた者のアイテムをすべて奪うのは縁起が悪いという迷信のため。
      3. カッツェ平野に入ってから行動を記した物

出現モンスター

アンデッドの多発地域であるため、王国と帝国が互いに兵を出しあって、これの討伐任務を行っている(王国は冒険者を出している。)*8。
冒険者ワーカーにとっては良い稼ぎであり*9、国にとっては出費と犠牲のかさむ場所である模様*10。

カッツェ平野の外縁や少し入ったところで出現するアンデッドは基本的に低位である場合が多い。難度1~30までが殆ど[13]。アンデッド狩りが行われていない期間が長い場合や、奥地に行けば行くほど強いアンデッドが出現する。

作中で言及されたモンスター

  • デス・ナイト
    • 伝説のアンデッドモンスター。アンデッド掃討中の帝国の一個中隊を壊滅させた後、フールーダとその高弟たちによって捕縛された。*11
  • スケリトル・ドラゴン
    • 難度およそ48。魔法が効かない凶悪なアンデッド。帝国では優秀な冒険者を雇うように通達されている。
    • カッツェ平野ではアンデッド討伐が行き届かない奥地でなければ滅多に出会わない[14]
    • かつて冒険者ベベイの仲間が二人殺されている。*12
    • カッツェ平野の幽霊船』で4メートルを超える大型の個体が現れた[15]
  • 幽霊船の船長グレルネ
    • エルダーリッチ。陸を走る船の船長。*13 アンデッドの群れを従えている。*14
  • アンデッド師団
  • 墓堀屍(グレイブデッド)
    • 難度15[13]のゴーレムに似たアンデッド。
    • 地面に潜み、特殊な能力で驚くほどの速さで地上に出てくる。大地にヒビが入り、水中で揺れる長い海藻のように手がでてくる[16]
    • 物理攻撃に少々の耐性を持つ。
    • 大地に足を付けている限り、微かに回復する[13]
    • 特殊能力の『埋葬』で、掴まれたときに水のように大地に沈められる[13]
      • そこまで深く沈められるわけではない。埋葬で一時的に柔らかくなった大地を掘り返せば助け出せるが[13]、チームメンバーが無力化される脅威がある。
    • 純粋な物理攻撃主体のチームには面倒な相手。
    • そこまで高い知性を持たないため、生者を埋めて殺すために、簡単に誘導されてしまう[17]
    • スケルトンやゾンビを倒して金を稼いでいるようなチームであれば逃げるしかない[13]
  • その他アンデッド
    • スケルトンやゾンビなどの低級アンデッドたち。*16
    • スケルトンウォリアー、スケルトンメイジ、エルダーリッチなど、フォーサイト討伐実績にある「エルダーリッチ兵団」もカッツェ平野から出現したものと思われる。
  • 腐敗した飛竜(ロット・ワイバーン)
    • 折れ塔と先行していたパーティの被害状況から推測されたアンデッド。
    • 空を飛び、かなりの大型で、かぎ爪と思われる傷[18]、横幅三メートルぐらいだったことから、このモンスターとエンヴォリオは推測した[19]
  • 四つ足で長い尻尾があり飛行する3メートルぐらいのアンデッド
  • その他
    • アンデッド以外のモンスター。詳細不明。*17

関連項目

その他

  • カッツェ平野の帝国拠点から帝都までが、通常の行軍だと一週間以上かかり、補給なしで移動系の魔法を使うと三日かかる距離。*19
  • 王国と帝国が毎年の戦争にこの場所を選ぶ理由は、多少の起伏がある程度の平坦な場所であり、他の土地で戦死者を作り続けた場合、アンデッド多発地帯を新たになり果てるかもしれないという危険性を無視できないから[20]
  • カッツェ平野に入る場合は、物資運搬は運搬人を雇うのが一般的。
    • カッツェ平野での物資運搬は、一般的に通常運搬人を雇う形で行われる。
    • 馬はアンデッドとの対峙時に暴走しやすく、扱いが難しい。暴走した場合、馬よりも人間の方が捕まえやすいため、魔獣などを使役できない場合は人間による運搬が一般的である。
    • 人間であれば危機的状況で言葉が通じる利点がある[21]
    • 戦闘に力は貸さないのが普通[22]。フィストたちはそういう契約もしていた[22]
    • 冒険者を目指す若者たちは、装備を揃えるために運搬人のような危険な仕事を引き受けることがある。
    • そのため、少年いえるような年齢たちであっても、迷いのない堂々とした態度で臨む。作中において、彼らは緊張を覚えている様子は窺えるものの、恐怖にしていないようだった[23]
    • 運搬人の背負子(しょいこ)は薄い鉄板が入っており、タワーシールドのように完全に遮蔽を取れる[23]
    • 戦闘準備に入ると同行者(査察官や運搬人)は荷物を円形に配置し、その内側に隠れるような陣形を組む[23]
    • 運搬人は警護対象であり、死傷者が出た場合はチームの悪評が広がる[23]
    • 次の運搬人の雇用が難しくなる。カッツェ平野の仕事では大きなマイナスになる[16]
  • 査察官が神官だと『当たり』扱いされる。だが出来事を都市に伝える役目があるのでチームが全滅しても助けてくれない場合もある[22]
  • 『同族作り[24]』という能力を持つアンデッドがいる。適切な処置が施されなかった死体は、このスキルでアンデッドになる。
  • 死亡した者に対してアンデッド化を防ぐ『鎮魂の儀』が行われる[19]
    • 作中では死体の前で祈りを捧げる略式の葬儀を行った。
    • 通常であれば死体は放置しても獣や虫が片づけてくれるが、カッツェ平野に普通の獣はいないため、腐り病気の元となることから埋葬される[12]
    • 放置した死体がアンデッドに変わることは滅多に起こらない。極々たまに起こるかもしれない程度らしい[24]。しかしカッツェ平野では起こる可能性が高いとされている。
    • 死体がアンデッドになった際は、素体になった者の強さと相当の格を持つアンデッドとなると言われている[24]
  • 基本的に空を飛ぶ敵は難敵。空中でホバリングする場合や、自由自在に上下移動できる場合は、討伐難易度が1つは跳ね上がる[25]

脚注

  • *1 : 「カッツェ平野の幽霊船(上)」-016
  • *2 : カッツェ平野の詳細:9-206〜207、「カッツェ平野の幽霊船(上)」-030~031
  • *3 : 「カッツェ平野の幽霊船(上)」-035
  • *4 : スマホゲーム「MASS FOR THE DEAD」
  • *5 : 2-292
  • *6 : 「カッツェ平野の幽霊船(上)」-016
  • *7 : 9-207〜209
  • *8 : web諸国-4
  • *9 : モックナックの煽り台詞。10-100
  • *10 : 帝国では国家事業7-054 web凱旋-3
  • *11 : 7-143
  • *12 : web昇級試験-3
  • *13 : 10-100
  • *14 : 7-228
  • *15 : 5-119
  • *16 : web諸国-4
  • *17 : 9-206
  • *18 : 9-208
  • *19 : web凱旋-4
  1. カッツェ平野の幽霊船(上)-030[^][^]
  2. カッツェ平野の幽霊船(上)-032[^][^][^][^][^][^][^][^]
  3. カッツェ平野の幽霊船(上)-036[^]
  4. 火神、水神、風神、土神[^]
  5. カッツェ平野の幽霊船(上)-054[^][^][^][^]
  6.  カッツェ平野の幽霊船(上)-039[^]
  7. カッツェ平野の幽霊船(上)-040[^]
  8. カッツェ平野の幽霊船(上)-058[^][^]
  9. カッツェ平野の幽霊船(上)-059[^]
  10. カッツェ平野の幽霊船(上)-060[^][^][^]
  11. カッツェ平野の幽霊船(上)-071[^]
  12. カッツェ平野の幽霊船(上)-073[^][^][^]
  13. カッツェ平野の幽霊船(上)-050[^][^][^][^][^][^]
  14. カッツェ平野の幽霊船(上)-084[^]
  15. カッツェ平野の幽霊船(上)-078[^]
  16. カッツェ平野の幽霊船(上)-049[^][^]
  17. カッツェ平野の幽霊船(上)-051[^]
  18. カッツェ平野の幽霊船(上)-075[^]
  19. カッツェ平野の幽霊船(上)-070[^][^][^]
  20. カッツェ平野の幽霊船(上)-031[^]
  21. カッツェ平野の幽霊船(上)-034[^]
  22. カッツェ平野の幽霊船(上)-047[^][^][^]
  23. カッツェ平野の幽霊船(上)-048[^][^][^][^]
  24. カッツェ平野の幽霊船(上)-064[^][^][^]
  25. カッツェ平野の幽霊船(上)-066[^]

コメント

  1. 管理人tanaka203 管理人tanaka203 より:

    幽霊船上-38まで更新

  2. 管理人tanaka203 管理人tanaka203 より:

    幽霊船上-050まで終わり

  3. 管理人tanaka203 管理人tanaka203 より:

    項目内で同じ注釈は一括されるのは何気に便利

  4. 管理人tanaka203 管理人tanaka203 より:

    幽霊船上-095まで追記

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