リ・エスティーゼ王国

リ・エスティーゼ王国
Re-Estize Kingdom*1
詳細
タイプ
リーダーランポッサⅢ世
(ヴァイセルフ王家*2)
種族人間*3
人口900万*4
面積生活圏が24000平方キロ。単純な国土はもっと広い。*5
建国200年前以降*6
首都王都リ・エスティーゼ
所在地アゼルリシア山脈から西側。
Media
登場作品web 書籍

※上記は作中初期
◎イラストは、pixiv「リ・エスティーゼ王国 国旗」を作者のくろっぴー様より許可を得てお借りしています。二次配布、無断使用などは禁止です。

概要

 リ・エスティーゼ王国とは、200年前の魔神と十三英雄の戦いの後にできた人間の国家である。
 アゼルリシア山脈とトブの大森林のことを考えなければ、周辺国家に恵まれ、立地的に人間の国で最も安全で肥沃な土地を有している。スレイン法国は、その肥沃な土地が多くの人を育み、異形種と戦う勇者たちが現れることを期待していた*7。

 だが、豊かさは次第に国の堕落を招き、民は領主たちに蔑ろにされ、犯罪組織が蔓延り、貴族たちは王派閥と貴族派閥に分かれて醜い争いを繰り広げるようになった。
 ナザリックが転移する前から数年に亘って行われているバハルス帝国との戦争で多くの民を徴兵し、国力を徐々に衰退させられている。今まさに破滅を迎えんとする古めかしいだけの国家。

 帝国とは元々は同じ国だったので似ているところがある*8。

社会

 封建国家*9。いわゆる腐敗した貴族社会。
 国王ランポッサⅢ世は国を立ち直らせるために尽力しているが、代々放置されてきた問題を一代で解決するには至っていない*10。

 国の現状を理解している第二王子のザナックと、六大貴族のレエブン侯は手を組んで共に国を発展させるつもりでいる*11。

 14巻のザナックのキャラクター紹介によると、ナザリックが現れず第一王子のバルブロが死ねば、ザナック、レエブン侯、ラナー、ガゼフが本心から協力しあい帝国の侵攻を防ぎ、王国は強国になるだろうとされている。

魔法軽視

 王国では魔法の無理解と勇猛な騎兵への憧れが文化として根付いており、魔法知識は一般教養に含まれていない*12。冒険者のような魔法と関連している職業を除き、王族や貴族はもちろん、王国戦士長のガゼフですら大魔法詠唱者であるフールーダの凄さを理解出来ていない*13。また、魔術師はあまり高い地位に就いておらず、魔術師組合に国から援助は殆ど入っていない*14。

 王国に帝国が設立した帝国魔法学院のようなものは存在しない。しかし、個人塾や*15、魔術師組合が頭の柔らかい子供の教育をしている場合はある*16。

犯罪

 王国では国民の奴隷売買が一般的に行われていたが*17、第三王女であるラナーの働きで表向きは廃れた。しかし、借金のカタに連れて行かれるなど、未だ抜け道的な方法で奴隷売買に似た行為が行われている*18。
 また、副作用がないという触れ込みで、「ライラの粉末」という麻薬がかなり広まっており、帝国にも広まろうとしているため、帝国から「王国の裏産業にでもしているのか」と苦情が来ている*19。

 八本指という巨大犯罪組織が存在し、王国の裏社会を牛耳っている。この組織と関係を持っている貴族は少なくない。

役職など

役職など説明
全国土の三割を領地にしている。現王であるランポッサⅢ世は、在位39年、齢60歳。*20
大貴族六大貴族。全員で国土の三割に当たる領地を持っている。軍事力、財力などの分野で王を越える力を持っている。*21
貴族爵位を持つ者。残りの四割に当たる領地を持っている者や、領地を持っていない貴族たち。
騎士一代貴族位を得た者たち。剣の腕が重視されるため、コネでなることができない。*22
戦士長ガゼフに騎士位が授与されることが反対されたため、「戦士長」という地位が王によって作られた。ガゼフ直属の精鋭兵たちも、「兵士」ではなく「戦士」と呼ぶ。*23
平民貴族でないものたち。戦争のために農民は徴兵されている。商人たちなど農民以外はどうなのか不明。
八本指王国の裏社会を牛耳る犯罪組織。八つの分野の長が取り仕切っている。
冒険者組合冒険者たち。ラナーの働きで、五年前からモンスター退治に報奨が出るようになった。*24 貴族たちからは好かれていない。
魔術師組合魔法詠唱者を多く抱え込んでいる王国の魔術師組合。魔法詠唱者の育成や、マジックアイテムの販売などをしている。本部は首都にある。*25

軍事力

 (一般論として)近隣諸国最強の戦士であるガゼフ・ストロノーフを有する。ガゼフの戦士団や、ボウロロープ侯の精鋭兵団*26、他貴族の私兵を除き専業兵士の育成を行っていないため、基本的にはただの平民を徴兵している。あくまでも平民の寄せ集めであり、士気も練度も低く、数がいるだけでしか無い。

 ちなみにガゼフの戦士団の構成人数は不明。1巻では「五十名強ほど*27」「隊の全員を連れてくれば*28」とある。なお、カルネ村戦後に休息をとっているため全滅ではない*29。9巻の大虐殺時は「八十の肉壁*30」。

五宝物

  • 活力の小手(ガントレット・オブ・ヴァイタリティ)
  • 不滅の護符(アミュレット・オブ・イモータル)
  • 守護の鎧(ガーディアン)
  • 剃刀の刃(レイザーエッジ)
  • 不明。現在は四つしか確認出来ない。*31

領地名・都市名など

※この表は王国領地名の考察を参考にしています。

考察の詳細
組織:リ・エスティーゼ王国 対応スレッドリンク
 
9巻にあった王国の主な領地(都市)の名前が、六大貴族の姓の最後の文字を「ル」にしたらピッタリあわさった考察。例)エ・レエブル→レエブン侯 作中で明言はされていない。ただし、六大貴族の一人であるリットン伯だけが謎。
 
・リ・ボウロロール(ボウロロープ侯)
・リ・ウロヴァール(ウロヴァーナ辺境伯)
・リ・ブルムラシュール(ブルムラシュー侯)
・エ・レエブル(レエブン侯)
・エ・ペスペル(ペスペア侯)

リ・ロベル、エ・アセナル、エ・ランテルも「ロベ○」、「アセナ○」、「ランテ○」という名前の人が統治してるか、していたと思われる。また、逆に領地の名前が封じられた貴族に称号でつくのではないか? という意見もある。
リ・エスティーゼ*32
王都リ・エスティーゼ首都。王直轄領。*33  首都であるにもかかわらず、本通り以外はろくに舗装もされていない。古めかしいだけのしょぼくれた都市。5-013
ロ・レンテ城王城。王都の最奥に位置し、外周1400メートル、20の円筒形の巨大な塔が防衛網を形成し、城壁によって広大な土地を囲んでいる。*343-151
ヴァランシア宮殿ロ・レンテ城にある宮殿。主に宮廷会議に使われている。3-151
最上級の宿王都の大通りにある。敷地は広く、宿泊施設、馬小屋、剣を扱えるほど広い庭がある。外観も美しいが、滞在費は高額。一階は酒場兼食堂。5-100
魔術師組合本部王都にある王国魔法詠唱者の本部。五階建ての三つの塔があり、その周りを二階建ての建物がいくつか取り囲んでいる。魔力系魔法詠唱者の育成や、マジックアイテムの作成を一手に担っている。だが、王国が魔法を軽視しているためか、国からの援助はほとんど無い。5-145
高級住宅街セバス&ソリュシャンが滞在した館がある場所。王都では治安が良い部類に入る。5-172
建築組合王都の組合。セバス達が館を借りるために金銭を支払っているので、不動産のような仕事も含め、建設や建設物に関わること全般の仕事をしていると思われる。5-172
冒険者組合王都冒険者組合。詳細不明。組合長は元ミスリル冒険者の四十歳ぐらいの女性。6-272
神殿神殿勢力。恐らく王国では独立機関。国民の健康を司っている。主要な都市にもあると思われる。作中ではセバスがツアレを連れて行こうとした。5-161
八本指の拠点王都や王都周辺に点在している八本指の拠点。麻薬栽培の村や、娼館、倉庫など様々。5、6巻
あまり繁盛していない薄汚れた宿屋立地の悪い場所にある宿屋。酒場はない。3階建て?3階にある部屋は2階よりも広いため部屋数が少ない。3階の部屋の調度品は蒼の薔薇が使っている宿屋より上等らしい*35。扉はしっかりしている。扉の真正面にカウンターがあり、じっと立つ冴えない男が案内してくれる。14-310
エ・アセナル
?王国の北西に位置し、王国と評議国の間にある。詳細不明。9巻地図
エ・ナイウル
エ・ナイウル王国北部のリンデ海に面した大都市。ナイウーア伯爵領で最大の海の恵みに富んだ港湾都市。東にリ・ウロヴァールがある*36。リ・ウロヴァールのほうが面積や入港船舶数は上だが、漁獲高は勝っているらしい。14-202
リ・ボウロロール
?首都北東に位置する。六大貴族の一人、ボウロロープ侯の領地と思われる。六大貴族では一番広い領地である*37。詳細不明。9巻地図
リ・ウロヴァール
?王国の北端に位置する軍港。領地の北側がリンデ海に面しており、近郊にアゼルリシア山脈がある。六大貴族の一人、ウロヴァーナ辺境伯の領地と思われる。詳細不明。9巻地図
リ・ブルムラシュール
?リ・ウロヴァールの直ぐ南に位置する鉱山都市。六大貴族の一人、ブルムラシュー侯の領地と思われる。金鉱山とミスリル鉱山がある*38。アインザック曰く「ドワーフの国と取引があるかもしれない」*399巻地図
エ・レエブル
?首都の東に位置する。六大貴族の一人、レエブン侯の領地。*409巻地図
リ・ロベル
リ・ロベル王国西方にある港湾大都市。聖王国への航路がある*41。八本指の一員である、かなり大物の海運商人がいる。14-083
エ・ペスペル
?首都とエ・レエブルの南に位置する。六大貴族の一人、ペスペア侯の領地と思われる。詳細不明。9巻地図
エ・ランテル
エ・ランテル王国の東、トブの大森林の南端から離れたところに位置する三重の城壁に守られた城塞都市。ランポッサⅢ世の直轄領。王国、帝国、法国の中間点の重要拠点。近郊にカッツェ平野があり、王国と帝国の戦争の最前線となっている。2、9巻など
黄金の輝き亭エ・ランテル最高の宿屋。王侯貴族や大商人御用達。アインズの印象では「歴史ある高級旅館」。*42 web版では旋風の斧が富豪のお嬢様の金切り声で起こされた模様。3-007
バレアレ薬品店*43エ・ランテルに多数いる薬師で最高の腕を持つリイジー・バレアレの店。3-201
墓地エ・ランテル外周部の城壁内の西側地区にある巨大な共同墓地。城壁内のおおよそ四分の一を占める。強いアンデッドが生まれる前に冒険者や衛兵隊が巡回している。カジットが使った神殿もある。2-289
地下下水道エ・ランテルの地下水道。詳細不明。2-279
冒険者組合エ・ランテル冒険者組合。独立機関。組合長はアインザック。モモンが現れるまではミスリル冒険者が最高位だった。3-201など
魔術師組合エ・ランテル魔術師組合。組合長はテオ・ラケシル。詳細不明。3-201
カルネ村エ・ランテル北東、トブの大森林の近くに位置する辺境の開拓村。大森林で取れる薬草が特産品*44。1巻など
その他領地
ビョルケンヘイム領貴族領の一つ。領主の息子のトーケル・カラン・デイル・ビョルケンヘイムがいる領地。宿泊施設がある。6巻ドラマCD
グランデル領キンシュという野菜をエ・ランテルに送った。8-345
モチャラス領貴族領の一つ。領主の三男坊のフィリップ・ディドン・リイル・モチャラスがいる領地。王都リ・エスティーゼと魔導国のエ・ランテルの間にある、主街道から離れた場所に領地がある*45。バハルス帝国との戦争に農民を20人を徴兵させることが出来る。先祖伝来の全身鎧もあった。魔法を使えるのは神官くらいしかいない。詳細不明。10-176
ロキルレン男爵領デルヴィ男爵領の隣にある。14巻でイーグ・?・?・ロキルレン男爵が治めている。14-060
デルヴィ男爵領貴族領の一つ。14巻で登場。ヴィアネ・?・?・デルヴィ男爵が治めている。場所は不明だが、エ・ランテル〜王都〜リ・ロベルの間に領地がある(モチャラス領が王都から東側のため*46、フィリップの行軍を考えると恐らく王都から西側に領地があると思われる)。植林した場所で豚を放し飼いにしていたりする*47。

八本指密輸部門所属の商人は現領主(14巻時)を、若いのにしっかりしている。領地経営は地に足がついて、貴族の駆け引きを覚えたら将来有望な人物と高評価している。
14-089
隣に領地を持つ男爵王国最北部のエ・ナイウルの隣を治める男爵。突然現れたアンデッドの大群に領民が襲われ、家族や僅かな手勢と共にエ・ナイウルに逃げてきた。14-203
ナザリック地下大墳墓カルネ村から少し離れた場所にある謎の墳墓。周辺に点在する丘や盆地に隠れるようにあったため、今まで誰も気がつくことができなかった。7巻
小さな村ツアレとニニャが生まれ育った村。領主は実った作物の殆どを税として取り立てる。5-024

関連項目

  • バハルス帝国
    • 戦争相手。封建国家で古めかしい王国と絶対王政で繁栄を迎えている帝国はよく対比に持ち出される。
    • 元々は同じ国だったので似ているところがある*48。
  • スレイン法国
    • 周辺国家最強の戦力を持つ国。昔は王国に尽力していたが見限られた。
  • アインズ・ウール・ゴウン魔導国
    • 突如として領有権を主張し、カッツェ平野の戦争に参戦してきた国。魔導王による大虐殺で甚大な被害を受ける。
  • 六大貴族
    • 軍事力、財力などの分野で王を越える力を持っている。*49
  • ローブル聖王国
    • 聖王女カルカ・ベサーレス政権の聖王国と王国の仲はそれほど悪くなかった*50。

小ネタ

  • WEB版と変わっていなければ王国の識字率は帝国や法国に比べると低い。*51
  • 王国と帝国の名前は、平民で二つ、貴族は三つで称号を入れて四つ。王族は四つで称号を入れて五つで名前が出来ている。*52
  • ガガーランは、朱の雫(赤)と蒼の薔薇(青)の次のアダマンタイトは、茶色か緑色が来ると思っていた(恐らく四大神信仰が元)。黒と白は六大神信仰(スレイン法国)でで使われる色らしい*53。
  • 王宮の通路に王都へ出る隠し通路がある。何度か通ったことがあるクライムでも全く気が付かなかった*54。
  • 王国に公爵位を持つ人物は登場していない。10巻210頁に「(アルベドは)王国における公爵」と言及がある。帝国はweb版のみ登場、聖王国は総合芸術家が公爵夫人。なお恐怖公も公爵位*55ということになっているらしい。

  • *1 : 漫画版4巻 補説 Chapter15 及び アニメ4期2話サブタイトル
  • *2 : 7-060
  • *3 : 99.95%が人間:Arcadia[910]
  • *4 : 5-013
  • *5 : Arcadia[910]
  • *6 : 7-172
  • *7 : 10-240
  • *8 : 12-185
  • *9 : 3-153
  • *10 : 9-181
  • *11 : 10-157
  • *12 : 14-016
  • *13 : 9-166
  • *14 : 5-145
  • *15 : ニニャの師匠 2-134
  • *16 : 2-134
  • *17 : 3-022
  • *18 : 5-247
  • *19 : 5-027 10-240
  • *20 : 3-152
  • *21 : 9-125
  • *22 : 5-074
  • *23 : 5-074
  • *24 : 2-074
  • *25 : 5-145
  • *26 : 9-176
  • *27 : 1-106
  • *28 : 1-108
  • *29 : 1-368
  • *30 : 9-389
  • *31 : 1-299
  • *32 : リ・エスティーゼが領土名であるという記述捜索中
  • *33 : 記述捜索中(リ・エスティーゼ全域が王直轄領という記述):6-415
  • *34 : 誤植あり「正)20もの→誤)12もの」5-035-036
  • *35 : 14-311
  • *36 : 14-202
  • *37 : 9-127
  • *38 : 9-126
  • *39 : 11-049
  • *40 : 考察:レエブン侯のキャラ紹介の住居から。:9-444
  • *41 : 14-020
  • *42 : 7-031
  • *43 : 名前:2-221
  • *44 : 8-039
  • *45 : 10-186
  • *46 : 10-186
  • *47 : 14-088
  • *48 : 12-185
  • *49 : 9-125
  • *50 : 14-021
  • *51 : Arcadia感想返し[391]かおす様より
  • *52 : 10-170
  • *53 : 5-117
  • *54 : 14-518
  • *55 : 4-314

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