共通のあらすじ
DMMO-RPG「ユグドラシル」のサービス終了日、モモンガは、かつて栄光を誇ったギルド:アインズ・ウール・ゴウンの本拠地ナザリック地下大墳墓で郷愁を胸に、たった一人でゲームの終わりの時を迎えようとしていた。その時が刻一刻と近づく中、モモンガは目を閉じて輝かしい仲間達との思い出を回想しながらユグドラシルのサービス終了を待つ。
しかし、終了時刻を迎えても強制ログアウトは起こらず、NPC達は意思を持って動き出し、自身もゲームの中に作った自分のキャラクター「オーバーロード」となってしまったことに気付く。モモンガはかつてのギルドの栄光を再び手にするべく、アインズ・ウール・ゴウンと名を改め、ナザリックの勢力を率いて暗躍し始めた。
主な違い
物語
大雑把に言えば、「オーバーロード 前編(Arcadia・小説家になろう)」と、「オーバーロード 書籍9巻」までの内容はだいたい同じだが、大きなストーリー変更がいくつかある。
web版は完結しておらず、後編の「学院8-B面」(2014/12/24)の最終更新を行った後は更新されていない。書籍の10巻以降は、web版と全く違うストーリーになっている。web版を読んだら書籍は10巻から読めばいい……というわけではない。
キャラクターやストーリーが色々違うため、大筋は同じでも中身はかなり違う。
ちなみにweb版にはアルベドがいないので、転移直後、ゲーム内では本来禁止されている18禁行為をするために、一般メイドのスカートを上げさせて泣かせている。
アインズ・ウール・ゴウン
経験 | 最終学歴 | 家族 | その他 | |
---|---|---|---|---|
書籍 | 童貞*1 | 小卒*2 | 両親他界*3 | 友人・恋人無し*4 |
web | 非童貞*5 | 高卒*6 | 両親他界*7 | 友人・恋人無し*8 |
書籍アインズとweb版アインズの違いは、書籍の方が頭の回転が早く、webはちょっとおバカで可愛げがある。作者的には↓だが、書籍でももっと馬鹿なところを出していきたいらしい。
webだと「ふぇ、そんなこと考えてないよぉ。どうしよう?(ワタワタ」みたいな感じですが、書籍だと「それも悪くないな(ドッシリ」ぐらいの違いです。
劇場版アインズとTV版アインズの違いです。「うわーん、デミえもん!」って泣くのがTV版(web)ですね。
(3巻雑感)
また、書籍ではガゼフ・ストロノーフに感化されているので、ガゼフと近い性格を持つキャラには好感を持つことがある。アルベドの設定書き換えによる苦悩や、彼女の暴走イベントという伏線が張られている。
web版にはアルベドがいないため、アインズがナザリックにいることが多く、書籍のモモンのような役割をナーベラル・ガンマが行っている。その為、webアインズはNPC達から報告を受けて指示を出す事がメインで、見せ場が少なく影が薄い。冒険者モモンになり、外回りをして現地人と交流する書籍とは大きく違う。
ユグドラシル(Yggdrasil)
ユグドラシルは書籍版、web版ともに五感を投入する体感型MMORPGである。ただし、書籍版において、味覚と嗅覚は完全に削除され、触覚もある程度制限されている*9(web版は不明。情報求)。
書籍版でゲームを起動する方法は、人体の首の後ろにあるジャックに、巨大演算機と繋がっている、長さ3センチほどのプラグを差し込み、視界内にポップアップするウィンドウコンソールから『Yggdrasil』を選択することでゲームが起動する*10。
なお、電脳法で、仮想世界での行動を記録するフルフェイスタイプのヘルメットの装着が義務付けられている。これは、ハッカーが他人の脳を踏み台にして違法行為を行う場合があるため、ユーザーの行動を記録することでユーザーの無罪を証明するためである。行動データの保存期間は一ヶ月*11。
ヘルメットには外部カメラが備わっており、首の後ろにあるもう一つのジャックにプラグを差し込むことで、現実の映像が脳に送られる*12。
脳内ナノマシーンの脳外排出量が85%を超えると、ナノマシーン補給の警報と警告ウィンドウがポップアップする。ハンコのような無痛注射器を使用することで、ナノマシーンを脳に補給できる*13。補給しなければゲームから強制排出されるらしい*14。
ナノマシーン入りの注射器は、医局に行けばわずかな金額で新しい注射器と交換してくれる。もし注射器を破損した場合は、それなりの費用を支払うことになる*15。
書籍 | web | |
---|---|---|
ジャンル | DMMO-RPG | DMMORPG |
開発元 | 日本 | 日本 |
対象年齢 | 15禁ではない*16 | 15禁ではない |
運営期間 | 2126年〜2138年*17 | 2126年〜? |
料金 | 月額無料*18 | 月額1,500円 |
最大レベル | 100*19 | 100 |
レベルシステム | マルチクラス*20 | マルチクラス |
種族数 | 700*21 | 420 |
職業数 | 2,000以上*22 | 880 |
魔法 | 6,000以上*23 | 3,000強 |
現実世界
書籍の現実世界は、人工肺が必要なほど環境破壊が進み、巨大複合企業によって国家が支配されているディストピア。富裕層は完全環境都市のアーコロジーに住み、貧困層は富裕層のための働き蜂として酷使されている。そんな中で、多額の学費を支払い小学校を卒業できた者は最低限の知識があるため、貧困層の勝ち組となりえる。
(コミック3巻「2138年の世界」1-187〜188)
web版には上記のような描写はなく、せいぜい、ヘロヘロがブラック企業に勤めていると言う程度である(web版で環境破壊の情報求む)。
考察になるが、web版では現地の自然環境に感動するような記述が無く、小学校卒業すら金銭的に厳しい書籍版と異なり大学に進学することが珍しくないと思われるため、ディストピアでは無い可能性が高い。
なお、作者によると中学校に相当する学校はあると思うが、通える者は一部のエリートになるだろうから「中二病」の概念の存在はわからないとインタビューで答えている*24。
アインズ「高校を卒業すると同時に働き出したため、学校生活は若干短い」
(web後編日々-4)
ナザリック
書籍では守護者統括アルベドや、マーレのように追加されたキャラクターがいる。また、デミウルゴスやパンドラズ・アクターのように外見が大きく変更された者や、性格や取得クラスが変更された者がいる。
全てを記載すると膨大になるため一部を記載する。
主な変更点 | 書籍版 | web版 |
---|---|---|
名称 | ナザリック地下大墳墓 | ナザリック大地下墳墓 |
名称 | ブルー・プラネット | ブルー・プラネス |
コキュートスの造物主 | 武人建御雷 | ブルー・プラネス |
コキュートスの外見 | ライトブルー | 白銀 |
シズの造物主 | 博士(ガーネット) | タブラ・スマラグディナ |
シャルティアのクラス | クレリック | プリーステス |
デミウルゴスの外見 | 人型で赤いスーツにネクタイを着用 | 身長2メートルで角の生えた悪魔 |
ナーベラルの性格 | ポンコツ化 | 演技できる*25 |
パンドラズ・アクターの外見 | 黄色の軍服 | ダークスーツに眼鏡 |
ルプスレギナの性格 | 人当たりの良さは演技。本性は残忍 | 人間やゴブリン軍団にも基本好意的 |
異世界
web版に比べて書籍版は強い奴(ナザリック以外の存在が多い)が全体的にパワーアップしている。
(ナザリックは異世界の)全てを敵に回すと、webだとかなりダメージを受けるが勝利。書籍だとナザリックに攻め込まれないが、攻め込めない。頭を押さえ込まれた、ある意味敗北で終わるような感じです。
小説家になろう活動報告3巻「鮮血の戦乙女」特典カード等
漆黒聖典の番外席次が書籍で追加され、隊長を馬の小便で洗顔させて性格を矯正させた(描写はない)*26。
web版で最強の竜王であるツァインドルクス=ヴァイシオン以外の竜王は弱いが*27、書籍では八欲王と戦わずに生き残った強い竜王たちが世界の何処かにいる。このように書籍では現地の強者が増えている。
細かな点だと、冒険者のクラス分けが一新されていたり、ハムスケなど追加キャラクターや、ンフィーレア・バレアレなど性別や名前が変更されたキャラや地名がある。ストーリー変更の関係で、web版で存命のキャラクターが書籍だと死ぬことも多く、読者から惜しまれるキャラクターがいる。
通貨は白金貨、金貨、銀貨、銅貨であることは同じ。しかし価値が全く違い、第一位階の巻物を買うと、書籍では金貨1枚と銀貨10枚が必要だが*28、web版では金貨10枚が必要になる*29。
関連項目
- 冒険者の書籍とwebの違い
- *1 : 1-173
- *2 : 8巻雑感
- *3 : 1-129
- *4 : 1-129
- *5 : なろう活動報告「YOUTUBEでドラマCDのPVが始まったみたい」
- *6 : web日々-4
- *7 : webプロローグ-2
- *8 : webプロローグ-2
- *9 : 1-074
- *10 : 「プロローグ 上」-007〜009
- *11 : 「プロローグ 上」-007〜009
- *12 : 「プロローグ 上」-007〜009
- *13 : 「プロローグ 上」-009〜010
- *14 : 「プロローグ 下」-011
- *15 : 「プロローグ 上」-010
- *16 : 1-072:18禁、15禁ではないと文章から読み取れるが、全年齢かは不明。情報求。
- *17 : 1-011
- *18 : 1-045
- *19 : 1-012
- *20 : 1-012
- *21 : 1-014
- *22 : 1-012
- *23 : 1-118
- *24 : 劇場版『異世界かるてっと〜あなざーわーるど〜』「パンフレット」-007
- *25 : web後編 学院-3 後書き
- *26 : web 学院−8(A面)後書き
- *27 : web諸国-5
- *28 : 5-150
- *29 : web王都-1
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