帝国魔法学院 | |
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画像・紋章など | |
詳細 | |
タイプ | 教育機関 |
学院のトップ | 学院長 |
生徒会長 | フリアーネ・ワエリア・ラン・グシモンド |
所属 | バハルス帝国 |
所在地 | 帝都アーウィンタール |
Media | |
登場作品 | web、書籍は名前のみ |
概要
一般的に学問を学ぶための手段として、金銭力を持つ者たちは家庭教師を雇い、対して平民たちは知識を持つ者が開く私塾に通わせる。そんな教育手段では一つ致命的な問題がある。それは優秀な子どもが教育を受けずに、地に伏せたままで終わる可能性があるということである。そんな不利益を解消し、将来帝国の柱を背負って立つ人物、帝国の技術を上げる者たちを輩出するために、様々な勢力をまとめ上げて帝国前々皇帝が世界最高とも言える伝説級の大魔法使いフールーダ・パラダインに協力を仰いで作り上げたのが、帝国における最大の高等教育機関”帝国魔法学院”である。
魔法学院という名前がついているが、別に魔法使いだけがいるわけではなく所属する生徒の大半は魔法を使う能力の無い者たちである。なぜ、帝国学院でなく魔法という名前が付くのか。それは150年近く、帝国主席魔法使いの地位にいたフールーダが建立に大きくかかわったという点もあるが、それ以上に魔法というのがこの世界――人間社会における大きな役割を果たしているからである。
元々、私塾や家庭教師、独学などしか学ぶ方法が無かった帝国に、新たな風を生むこととなった。
制度
- 魔法学院では、厳しい試験に突破しその者が優秀であると評価されたのであれば無償で入学ができる。その一方で普通に金銭を支払うことで、ある程度は簡単な試験を受けられ、それの結果でも入学を許可される。
- 魔法学科以外でも、魔法があるという知識を得ているのと、得ていないのでは大きな差が生まれるため、魔法知識は必須の項目として学院の教育システムに組み込まれている。
- 授業には紙で作られた教科書を使用する。この教科書は非常に高額なものなので、教科書を購入出来ない者のために学院側は授業ごとに教科書を貸し出し、図書館で予習復習が行えるような準備を取っている。
- 大学院も存在し、目指すならば魔法学院を卒業して入学試験に合格する必要がある。大学院に行けば貧しい者には無償奨学金が提供される。もっとも、無償といっても返さなくてよいだけで、将来的には帝国の行政機関のどこかで働くことが前提となる。
- 教室内の掃除は生徒たちが行うこととなっている。
- 生徒たちによって構成される生徒会というものがある。とは言っても帝国行政機関傘下の機関であるということもあり、さほど権力的には強くない組織である。しかしながらそこに所属する者達は選りすぐりの力を持つ者達ばかりである。
- 年次制度をとっており一年ごとに昇級試験がある。基本的にペーパー試験や実技試験が基本であり、魔法学科は団体試験という実技試験がある。*1
- 魔法学院では、学生食堂による食事を勧めている。貧しい家庭の生徒を考え、一般的なランチならば無料で飲食できるようになっており、金銭がかかるのはより豪華な料理を注文した場合のみである。また、魔法による毒感知などを行っているため、外から持ち込む弁当などよりは安全であることを保証している。
学科
帝国では秘術師、妖術師、魔術師などの魔力系魔法詠唱者全般を教えている模様*2。
- 魔法学科……魔法が使用できる者にしか入学を認められない学科。
- 建築系の学科……建築学について学ぶ学科。
などがある。
設備
- 教室……勉学に励む場所。
- 生徒会室……生徒会メンバーが活動する場所。
- 図書館……生徒達が放課後予習復習を行っている場所。
- 庭園……時間によって噴水が水をまく庭園。
- 学生食堂……食事をとる場所。全校生徒が全て座れるほど広い敷地がある。
などがある。
昇級テスト内容
1:学生は5人以上8人以下のチームを作り、試験を受けなければならない。メンバーの数が揃わない者は不合格となる。
2:試験内容は年によって一部違うが、騎士たちと共に旅をし、旅に関する様々な行為が試験の点数となる、等。これはルートの選択、下準備など多岐に亘る。
3:魔法詠唱者がチームにいる場合は、騎士たちと共にモンスターと遭遇し、戦闘しなければならない。倒したモンスターの種類が追加の点数となる。遭遇しない場合でも合格であるが、点数自体は低いものとなる。
昇級試験にはいくつかの裏の目論見がある。
魔法学院という場所で育成した魔法使いたちが国外に流れたり、冒険者などになられたりするのは帝国にとっては非常に出費となる。帝国としては魔法使いには騎士団、もしくは魔法省などに所属してほしいと思っている。そのためにチームを作り、騎士団に協力してモンスターを狩るという昇級試験を行う。
そこで、旅をさせることで帝国領内だって安全ではないと教え、国民の団結力を高め、国家に忠誠を誓わせる。さらには騎士を同行させることで、帝国の治安を守る軍事力の重要性を肯定させ、学生たちの就職先としての優先度を上げる。そして騎士たちからも評価させることで、向いている人間、向いていないない人間の判別、絶対に手放してはいけない人物を見定めるのである。
他にも生徒たちを要人と見做した、騎士たちの警護訓練などもある。
簡単に言うとこの試験の裏にあるのは、今後高い地位に就くかもしれない、もしくは貴族として当主になるかもしれない雛を、恐怖の中に置き、その傍に信頼できる者を置くことによって信頼性を得る行為。はっきり言ってしまえば洗脳が狙いである。
学院関係者
学院長 | 一番偉い人。裏であぶない宗教の信者をやっている。 |
魔法学科教師 | 魔法学科の教師は誰もが第二位階以上、第三位階までの使い手である。 |
フリアーネ・ワエリア・ラン・グシモンド | 公爵家令嬢。生徒会長。学園トップクラスの実力を持つ生徒。 |
ジエット・テスタニア | 魔法学科の生徒。第一位階魔法が使える。平民。 |
ネメル | 学院の生徒。ジエットと共に昇級試験に挑む。第0位階魔法が使える。 |
フールーダ・パラダイン | 学院に編入してきた幾多の伝説を持つ偉人である生徒。ジエット班に入り昇級試験に挑む。 |
オーネスティ・エイゼル | 建築学科の生徒。ジエット班に入り昇級試験に挑む。 |
ナーベ(学生) | 謎の編入生。ジエット班に入り昇級試験に挑む。 |
ランゴバルト・エック・ワライア・ロベルバド | 魔法学科に通う貴族の生徒。第二位階を使えるのも間近の能力を持つ。 |
モモン(学生) | 謎の編入生。ランゴバルトと共に昇級試験に挑む。 |
ベッチ・アイク | モモン(学生)が昇級試験用に入学させた学院の生徒。 |
セルデーナ・イズングリッド | モモン(学生)が昇級試験用に入学させた学院の生徒。 |
クアイア・バッシュグリル | モモン(学生)が昇級試験用に入学させた学院の生徒。 |
ジーダ・クレント・ニス・ティアレフ | 魔法行使能力でもかなり上位に位置する名の知れた学院の生徒。 |
レーちゃん | 学院に通う貴族の生徒。 |
ディモイヤ | 学院内で情報屋をやっている生徒。 |
その他
- 魔法学院では帝国魔法省で新規に開発された技術の一部を実験的に使用するために持ち込まれる場合があるが、最新技術であるために”シール”と呼ばれる防犯対策もしっかり施されている。シールとは盗人の印と影で呼ばれる物で、下手に弄れば特殊な魔法を発動し、周囲の存在に特別な印を魔法的に痛みなく刻み込む。これを押された生徒は帝国魔法学院を退学、場合によっては帝国スパイ法案違反の罪で重罪となる可能性がある。
- 生徒たちの噂で、シールをうまく解除したり、退学されるまでの短い時間の間にその中身を真似るようなことができれば、即座にそれも一気に高い地位で魔法省に取り立てられるというものがある。
- コネクションを作成する場所という面で考えれば、非常に有益な場所のため多くの貴族たちが在籍している。
- この学院を現代社会にある機関で例えるのであれば、高等専門学校と高等学校の中間的なものだと表現するのが妥当との事。
- 魔法学院において卒業生が到達できる位階は平民であれば第一位階。貴族であれば第二位階とされている。これは魔法学院に入るまでにどれだけの費用を魔法訓練に充てることができたか、という物に起因している。
- *1 : 他の学科にも団体試験があるか不明だが、建築学科のオーネスティはジエットと共に参加している。
- *2 : 2-109
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