ダークエルフの村（名称不明）

ダークエルフの村（名称不明）

詳細
タイプ	村
リーダー	長老会（注^[1]
種族	闇妖精ダークエルフ（人間種）
人口	最も大きい村で200人を超えたくらい^[2]
年数	300年以上^[3]
所属	森妖精（エルフ）の王国・無所属？
所在地	エイヴァーシャー大森林内
Media
登場作品	web　書籍

概要

闇妖精の村（ダークエルフのむら）とは、エイヴァーシャー大森林内（以下、大樹海）にあるダークエルフの村である。
判明している村名は「アジュの村^[4]（名称のみ）」のみで、村数や人口など詳細はほぼ不明。

ダークエルフたちは、かつてはトブの大森林を支配していたらしいが、魔樹^[5]の影響で大樹海に移り住んだ^[6]。
彼らはこれを「大移動^[7]」と呼んでいる。

作中には大移動の中心的存在となった、始まりの十三家の一つである、ブルーベリー家のブルーベリー・エグニアが登場している^[7]。

エルフとダークエルフの関係

詳細不明。
大樹海に住むエルフ達からするとダークエルフは「かなり遠い親戚^[8]」という印象らしい。
エルフの王国の王都から、南東に一週間ほどの距離にダークエルフの村がある^[9]。

エルフとダークエルフは交流が無いらしく、エルフの王国の王都の住人ですら、ダークエルフとは全く会わないため自分たちをどう思っているか知らない^[10]。
ナザリックに侵入した奴隷エルフたちは、アウラとマーレが初めて出会ったダークエルフだった。彼女たちはダークエルフ特有の黒い肌の色や、過去に北^[11]から流れてきたという話を聞いていた程度しか知らない^[12]。あくまでも知らないだけで、ダークエルフに悪感情を抱く者はいないらしい^[13]。

作中のダークエルフの所属の扱いは、「エルフの国の少数民族^[14]（アインズが持った印象）」「エルフの国の外れにある^[15]」「ダークエルフという部族が国の外れに住む^[16]」など。
ダークエルフ側はエルフに対して、自分たちを受け入れてくれた親戚・恩人^[17]という感情を抱いている。エルフとは従属や協力関係にあるわけではないらしく、実際に戦争に参加を要請された際、まるで隣国からの要請のような他人事として扱われていた^[18]。

社会

作中に登場した村（名称不明）では、3人の長老会、狩猟頭、祭祀頭、薬師頭の合計6人が権力中枢である^[19]。他の村の詳細は不明。

派閥争い

この村では伝統や伝承を重んじる長老たちと、能力至上主義の若者グループの派閥による対立が起こっている^[20]。村で最も優秀なレンジャーである、ブルーベリーから「解決なんてするわけない^[21]」と断言されているほど深刻な状況らしい。
暴動が起こっているわけではなく、嫌味や文句が客人（アウラ）の前で当たり前のように飛び交う程度である。

対立している若者グループは、大樹海という危険な場所では優れた能力が必要だと考えている。その能力を持たない長老たちが何かにつけて口を挟んでくることは、若者たちにとってはただ鬱陶しいだけだった。派閥が完全に対立していない理由は、狩猟頭、薬師頭、祭祀頭、そしてブルーベリー・エグニアの実力者たちが対立を望んでいなかったからである^[22]。

子育て

大人の言いつけを破り、大樹海の危険性を軽視して村を出た子供は、時に命を落とすことがある。
しかし、大人たちは子供たちが村の外に出ないようにするための対策を講じない。誰かの死は大樹海の危険性を教えるために必要な犠牲として扱われる^[23]。作中に登場する村では、子供時代の友達が森の犠牲にならなかった大人は誰もいない^[23]。

子供たちがする遊びは、木登り、葉っぱの中（かくれんぼ）、大樹海の探索など運動神経が必要な遊びが多い^[24]。それ以外では、幼少期（70～80歳ほど？^[25]）に卒業する、ままごと、ダークエルフの英雄ごっこがある^[26]。

文明

文明レベルはエルフとほとんど差異がない^[27]。
エルフツリーを巧みに利用し、住居はもちろん、家具、道具、武具に変化させるなど、エルフツリーが文化の中心になっている。
エルフたちと同様に、ダークエルフたちも魔法の力で育てたエルフツリーを住居にして木の上で生活をしている。木と木の間に簡素な吊り橋をかけ、何十本ものエルフツリーの集合体を村にしていると思われる。
また、木の上で生活をしているため、エルフ同様、クモやヘビなど登坂能力のあるモンスターは天敵と思われる^[28]。

15巻、16巻にある村の描写は原始的な狩猟採集社会の姿であり、魔導国周辺の文明国家とは比べることが出来ないほど低レベルと言わざるを得ない。
作中である程度詳細が判明している部族の中でも文明レベルが低い言わざるを得ない。強いて言えば、ペ・リユロ誕生以降にようやく発展を始めたクアゴア氏族よりはましと言う程度と思われる。

特徴・知識など

臭いによる獣避けの技術がある（後述）。
三年に一度、ベコアの花が咲く時季に弓術大会が催される^[7]。
- 非常にいい成績を収めた者は、村に数張しかない「ダークエルフ式複合弓」が与えられる。
他種族・他文明と交易が無いらしい^[29]。
- エルフはかつて人間と交易があった^[30]。
「大移動」は「妖精の小道」を使用したらしい^[31]。
- 現在のダークエルフたちの多くが「妖精の祝福」を失っている^[32]。
- ナザリック第六階層に「妖精の小道」「月の道」と呼ばれている転移系能力が使用できる場所（ギミック？）がある^[32]。だがそれとは違うらしい。
- アインズの推測によると、種族の妖精ではなく精霊に近い妖精の祝福、転移した世界の妖精の能力、転移系能力を持つ職業の「祝福された妖精（シーリーコート）」「呪われた妖精（アンシーリーコート）」を友とするような職業を指しているのではないかと推測している^[33]。
貨幣は無いらしく、物々交換が基本らしい^[29]。
ドワーフという種族が山に住むと言われていると知っている^[34]。
- ドワーフについて具体的には知らない。
- ルーンを知らない^[29]。
- マジックアイテムは知っている^[29]。
レンジャー、ドルイドが多い。
アインズが幻術で作ったダークエルフの顔をエルフかもと疑う^[35]。
- ※アインズはエルフの顔をダークエルフの肌の色にしただけ^[36]。
アップルは魔術師（ウィザード）の存在を知らない^[36]。
”飴”を知らない^[37]。
ハチミツが存在しているため^[38]、野生を採取、または養蜂をしていると思われる。
食料は大樹海で得た物以外に、ドルイドの魔法で果実を作成できる^[39]。
詳細不明だが「油」がある^[40]。
木の中や木の上で木製プランターによる家庭菜園をしている^[41]。
- 土は地面の土を魔法の力でスライムのように動かし、幹を登らせてプランターまで運んでいる^[41]。
- 木の上から地面に向かって手を突き出すと土を操作している。地面まで降りる必要は無いらしい。
- アインズの知る範囲ではこの魔法はユグドラシルには無い。

獣避け

大樹海の獣が忌避感を覚えるような臭いを使用した対処法^[42]。
トブの大森林のトレントなどから教わった知恵。恐らく、現実にあるミントや木酢液による害獣避けのようなものと思われる。エルフたちは知らない。この方法が広まることで獣が臭いに慣れてしまうことや、臭いの先に獲物がいる教えてしまう可能性があるため、ダークエルフはエルフに伝えずにいた。
この為、ダークエルフの村はエルフの村と比較して安全^[43]。